キヤノン EOS Kiss X7|最小一眼レフで写真を“特別な人のもの”にしない
はじめに
愛知県在住、二人の姉妹の母として、日々子どもたちの成長や家族の時間を撮り続けています。主な被写体は自分の子どもたち。何気ない日常の中にある一瞬の表情や、光の美しさを大切にしています。好きなものは写真と旅です。
現在カメラは複数台所持しており、デジタルの中では一番歴史があるカメラ、それが今回紹介するキヤノン EOS Kiss X7です。最新機種ではないのに、なぜ私はいまもEOS Kiss X7を手に取るのか。理由はシンプルです。このカメラは、写真を“特別な人のもの”にしないからです。そしてもうひとつ、このカメラは「写真を撮る楽しさ」を思い出させてくれる一台だからです。最小クラスの一眼レフということもあり、我が家では私と小学校6年生の娘が使っています。この記事では娘が撮った写真も紹介します。
一番の魅力は小ささ
EOS Kiss X7最大の魅力は圧倒的サイズ感です。一般的な一眼レフより明らかに小さく、重さ、手触り、手への収まり感から“持ち出せる一眼”という言葉が似合います。この“持ち出せる”という感覚はとても重要で、「ちょっとカメラを持って行こう」という気持ちを生み、結果的に写真を長く続けられる理由になると感じています。実際に小学校6年生の娘も、負担なく持ち出しています。いつもの鞄に入れられる大きさなのも写真を特別なもの、特別な人のものにしない要因の一つだと思います。
内蔵ストロボという安心感と表現の増幅
最近のカメラではストロボが省かれることも増えました。しかしEOS Kiss X7には、内蔵ストロボがあります。これが想像以上に便利です。
●室内で暗いとき
●逆光時
「ちょっと暗いな」と思った瞬間に、迷わずポンと立ち上がり、そのまま撮れます。機材を足さなくてもいい。 設定を考えなくてもいい。ちょっと難しそうだなと感じるストロボを使った撮影を気軽に試すことができます。その気軽さに撮ることを止めない仕組みがあります。
そしてまた、ストロボならではの表現を簡単に楽しめることも魅力の一つ。ストロボで撮る写真は光を操ることができ、 光を生むこともでき、いつも目で見る世界とはちょっと違った魅力があります。だからこそ私はストロボを使った写真がドラマチックだと感じます。ストロボを使うからこそできる表現もあるので、私は便利さ以外にも表現の幅を広げるために積極的に使ってます。

■撮影環境:F2.8 1秒 -1EV ISO400

■撮影環境:F2.8 1/4秒 -1.7EV ISO400
子どもと一緒に写真を楽しめる
EOS Kiss X7は私が使うより小学校6年生の次女が多く使ってます。「写真を撮ってみたい」というので私が普段使っているキヤノン機と操作感を共有できること、そしてこの小ささに惹かれて購入しました。レンズもボディの小ささという魅力を邪魔しない大きさのパンケーキレンズを使っています。
購入し、娘に渡してみたら驚くほど自然に撮り始めました。何も質問せず手に取った瞬間から撮り始めました。その当時は撮影モードはオートモード、ピクチャースタイルも初期設定のままオートでした。何も考えずにシャッターを切るだけで写真が撮れる。私にとっては当たり前のことのように感じることですが、娘にとっては見ていた景色が写真というカタチにその場でなるという体験は新鮮だったようです。
EOS Kiss X7は重すぎない、難しすぎない、でも「ちゃんとしたカメラ」。だから子どもは撮られる側も撮る側も「一緒に」楽しめる。これは大きな変化でした。娘の写真には私が撮る家族写真とは違う子どもの高さ、子どもの距離感、子どものまなざしなど、親では残せない世界が写っていました。
どんどん撮るうちに「こうしたいのに撮れない」という悩みが出始めます。その時まで私はじっと堪えて教えることはしませんでした。「お母さんのように周りがボケた写真はどう撮るの?」「真っ暗になるんだけど」「モナカ(愛犬)がじっとしないからブレた!」という悩みから始まり、「モノクロで撮ってみたい」というリクエストをもらうようになり、その過程でカメラの操作を教えることで「お母さんすごい!」「ありがとう!」と、私にとって最高なコミュニケーションを生む場になりました(笑)
母として感じたことがあります。それは、カメラは技術より先に“視点”を育てる道具だということです。娘が撮った写真には、ピントの甘さ、構図の自由さ、予想外の瞬間がありました。でもそこには確実に「見たいと思った気持ち」「いいと思った気持ち」が写っている。その自分の気持ちに向き合い、表現につなげることで視点は育っていると感じていますし、ただ単純に娘の好きなものが知ることができるのは親として嬉しいです。
これらの写真は小学校6年生の娘がEOS Kiss X7で撮影しました。同じカメラを渡しただけなのに、写っていたのは私とはまったく違う世界でした。

■撮影環境:F2.8 1/1600秒 ISO100
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/2500秒 -1EV ISO100
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/800秒 -1EV ISO100
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/40秒 -1EV ISO250
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/30秒 ISO1600
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/500秒 -1EV ISO100
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/30秒 ISO100
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/40秒 -2EV ISO2500
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/30秒 ISO1250
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/500秒 ISO100
■撮影者:娘

■撮影環境:F2.8 1/125秒 ISO100
■撮影者:娘
私は整えようとする場面を、娘は「気になった瞬間」で切り取る。私ならしゃがんで整えてしまう場面を、子どもはそのままの高さで切り取って「きれい」より先に、「気になった」を撮る。そして、姉を撮った写真には私の視点には存在しなかった距離がありました。家族の中にいる撮影者だからこそ残せた瞬間だと思います。
どこか私が撮る写真と似てました。「この写真ってお母さんが撮ったっけ?」と聞いてしまったこともあるほど似ています。撮り方を教えたことはないんですが見ててくれてるんだなと、私の写真をお手本のように思ってくれているようでうれしかったです。
まとめ

■撮影環境:F22 1/20秒 ISO320

■撮影環境:F3.2 1/10秒 -1EV ISO200
写真家としては、最新のカメラも使っています。ですがEOS Kiss X7には、別の価値がありました。撮る人が変わると、写真はこんなにも変わる。次女が撮った写真を見たとき、カメラは作品を作る道具ではなく、視点を手渡す道具なのだと改めて感じました。写真が上達したい人にも家族の時間を残したい人にも。EOS Kiss X7は、写真を“特別な人のもの”にしないカメラです。
■写真家:相武えつ子
愛知県在住、2人の姉妹の母。結婚を機にカメラを始め、出産後は自身の子どもたちの写真を撮り続けている。国際フォトコンテスト受賞歴があり、写真展も開催。カメラメーカーや暮らしに関する様々な業種の講座で、子育てと写真について発信。Instagramのフォロワーは8万人を超え、ママ世代だけでなく幅広い年齢層のファンに支持されている。















